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W9 5弦モデルの紹介: デザイン編

minamoguitars

更新日:1月20日

こんにちは。Minamo Guitarsの宮崎です。

今回は新しくリリースしたW9 5弦モデルのデザインについて細部まで紹介していきます。

Cumulus Blue Pearl
Cumulus Blue Pearl

Sunburst
Sunburst

各部の形状について

ボディとヘッドの形状はあえて4弦モデルとほぼ同じに設計することで、重量の変化量を極力抑え、W9のもつ細部まで追求されたデザインに統一感を持たせています。

4弦モデルを設計する段階で5弦モデルの構想はもちろんあったので、ペグの追加によるデザインの変化が起こらないよう、あえて3:1のペグレイアウトにしてあったのです。 プリアンプを搭載したアクティブ仕様というのは5弦モデルが初で、4弦をリリースした段階ではまずはシンプルなパッシブ仕様から歩み始めたい、そんな思いがありました。

プリアンプを組み込めばそれはアクティブベースになるのですが、搭載にあたってコントロールノブの数が増えることや、プリアンプを載せるためのバックプレートの追加やザグリの変更等が必須となり、設計を見直す箇所がいくつか出てきます。 コントロール部については、ジャックをボディサイドに設けてノブ数を確保すれば、パッシブモデルと同じ形状のコントロールプレートをそのまま流用できコストが抑えられますが、ジャックの位置を犠牲にすることやコストを優先することをあえて選択せず、トップジャック仕様を維持できる専用のコントロールプレートを設計しました。パッシブモデルと比較すると若干コントロールプレートの形状が縦長に伸びています。

4弦モデル。コントロールパネルの形状が若干異なります
4弦モデル。コントロールパネルの形状が若干異なります

今後どのブランドのプリアンプでも基本的には載せられるよう、ボディ裏にザグリの追加をし、最大18Vで稼働できるよう2つのバッテリークリップを内部に取り付けることが可能になっており、ある程度の拡張性も持たせています。


バックパネルの形状も単縦な直線の羅列にならないようデザインしてあります。ミナモのロゴ入り。
バックパネルの形状も単縦な直線の羅列にならないようデザインしてあります。ミナモのロゴ入り。

そしてMinamo Guitarsの楽器ではお約束の、ホーン先端まで施されたバックカット。

特に座って演奏するときに腹部へのボディの当たり方が均一になり、ホーン先端までカットとバディバックの境目による突起を感じることがありません。

ホーン先端までバックカットが施されています
ホーン先端までバックカットが施されています

そして地味ですが、グラグラと緩んでしまいやすいホーン先端のストラップピン取り付け部にはザグリを施し、ストラップピン側の底面とボディが密着するよう工夫してあります。


ゴーストインレイもちゃっかり蓄光仕様に対応できるようになっています
ゴーストインレイもちゃっかり蓄光仕様に対応できるようになっています

各パネルについて

専用のコントロールプレートやバックプレートの設計と合わせて、5弦のネック幅に沿ったネックジョイントプレートの設計も行いました。 普及品である4弦のサイズのプレートを流用したり、プレートを必要としない座金という部品を用いれば、難なくこの課題は解決したのですが、それらもあえて採用しませんでした。 設計においては問題の解決に対して既存の選択肢は一度全て排除し、木工以外の技術面の成長や、ブランドのアイデンティティを高められるチャンスだと捉え、積極的に新しい方法でこれらに取り組んでいきました。 各プレートはパーツカラーに合わせてシルバーやブラック等にも対応可能にしたかったため、今後それらを全て外注し依頼するとカラー別々のコストが発生するため、もうこれは全て自作するしかないという決断に至りました。


経歴の話になりますが、僕はギター製作学校を卒業後、Minamo Guitarsを立ち上げるまではオートバイなどに使用される小さな部品の生産を手がける会社で働いていました。金属をひたすらプレス機で加工して製品を作り上げるのですが、そこで自然と身についた金属の知識がありました。


そこにAdobeのIllustratorで図面やデザインを作成してきたスキルや、加工に必要なテンプレートを作成するためにレーザー加工機を使用してきたスキルを組み合わせた結果、デザイン性が高くさまざまなカラーに対応でき、設計思想が最大限反映されたオリジナルのバックパネルたちが誕生しました。



素材はアルミニウム(a5052)。切り出しのみ外注し、下地をヘアライン模様になるよう研磨し...


しっかり脱脂したのち、着色工程を含む表面処理(アルマイト)を施し...


ジョイントプレートとバックプレートには、仕上げにレーザーによる彫刻を施し...


各プレートの完成です。(工程が多すぎる!)

W9のモデルロゴが羅列した迫力のあるデザイン


シルバーはアルミの素材そのものの色味を楽しめます


全てのプレートをアルミで作成することによって全体の軽量化に貢献しています



こうして多くの工程を経て誕生したW9の5弦モデル。

ぜひ手に取って実機をチェックして弾いていただきたいです。


試奏会のお知らせ 東京編はすでに終わってしまいましたが、今週末は大阪編があります。東京編では6人の方がお越しくださいました。

参加費無料となっておりますので、ぜひ遊びにきてください!

・1/17(金)@心斎橋 18:45-20:15


・1/18(土)@心斎橋 13:15-14:45


次はサウンド編です。お楽しみに!




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